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女性にとって髪はとても大切なものです。髪が薄いと年齢よりも上に見えることもありますし、髪のお洒落もしにくくなります。ですからブラッシングをした時やシャンプーをした時に抜け毛が目立つと不安になりますよね。
しかし、髪が抜けてしまうのは自然で日常的なことです。髪にはヘアサイクルといって「生える」と「抜ける」を何年もかけて繰り返しています。そのため毎日自然と抜けていく髪があるので、特に注意をしなくても良いのです。
ただ、注意をしなければならないのは抜け毛が増えてしまった時です。抜ける量が増えた、髪のコシがなくなった、抜けた毛が短いなどと感じた時は、ヘアサイクル以外の抜け毛を疑う必要があります。
抜け毛について正しく判断するためにも、ヘアサイクルや抜け毛が増えてきた時の対処法を知っておきましょう。
1日に抜ける髪の量は一般的に80~100本です。髪の毛1本1本に寿命があり、その寿命が尽きると自然と抜けていきます。この自然脱毛はヘアサイクルによって起こる現象です。
ヘアサイクルとは、髪の毛が生まれてから抜けるまでの髪の周期のことをいいます。1周期は3年から6年で3つの時期に分けて考えられています。
3つの時期にどのようなことが起こっているのかみていきましょう。
髪を生む毛母細胞の細胞分裂が活発な時期です。
早期成長期・中期成長期・後期成長期の3つの期間があります。
・早期成長期~短く柔らかい髪が伸びる期間
・中期成長期~髪がやや伸びてきて髪質が整ってくる期間
・後期成長期~長くしっかりとした髪が生えそろう時期
この各成長期の期間は、髪の毛をどんどん作り出す時期で、一般的に2~6年間くらいです。
ヘアサイクルの90%は成長期だと言われています。
毛母細胞の細胞分裂が行われなくなる期間で、一般的に2~3週間です。
次に迎える休止期に入る準備をする時期でもあります。
毛母細胞が完全に動きを中止してしまう期間でだいたい3~8ヵ月間あります。
この時期は髪の成長に関する活動は一切止まり、新たな成長期を迎えるために、役目が終わった髪は抜けていきます。
これが健康なヘアサイクルです。
毎日抜ける髪があるのは、まったく問題のないこと、ごく自然な流れであることがわかると思います。
ヘアサイクルが崩れると抜け毛が増えてきます。もちろん女性の薄毛・抜け毛の原因は、ヘアサイクルの乱れだけではありませんがひとつの要因として深いかかわりを持っています。
ヘアサイクルに乱れが生じると、早期成長期の髪が抜けてしまいます。成長しきる前の1年未満で抜けてしまうのです。
3~6年かけて成長する髪が数ヶ月でどんどん抜けてしまうため、新しい髪が生まれても成長できず、徐々に髪のボリュームもなくなっていきます。
未成熟な髪は細く長さも十分ではありませんので、先にも述べましたが「髪のコシがなくなった、抜け毛が短い」という場合には注意が必要になります。
では正常な抜け毛と、正常でない抜け毛はどのように判断すれば良いでしょうか?抜け毛を1本1本調べるわけにはいかないですよね。
正常でない抜け毛の見分け方は髪の”太さ”と”長さ”です。
健康なヘアサイクルでは、成長しきった「太くて長い髪」が役割を終えて抜けていきます。一方で、ヘアサイクルの乱れた髪は、まだ成長しきっていない「短くて細い髪」が抜けます。
普段から自分の髪の毛の太さやコシを知っておくと目安になりますね。
「いつもと違う」を感じるためには、「いつもの状態」を知らなければなりません。
髪が健康な時から、自分の髪の状態をチェックしておくようにしましょう。
抜け毛が増えてきたと感じた場合、生活習慣の改善や頭皮マッサージなど、まずは自分でできるケアを行う人が多いと思います。しかし、女性の抜け毛・薄毛の原因はヘアサイクルの乱れだけではなく複雑です。
原因にあったケアをしなければ結果は伴いません。自分で考えている原因と違う理由から薄毛になっているケースもありますので、専門家に相談をしてみましょう。
最近は女性専用の薄毛治療クリニックも増えてきていますので、女性でも受診しやすいですよ。
早期に治療を始めることで、髪も心も元気になりますので、ひとりで悩まずにカウンセリングだけでも受けてみてください。