フィナステリドと女性の薄毛の関係性！知らないと大変なことに！ - 女性の薄毛治療情報サイト

薄毛治療のひとつに内服薬があります。数種類の薬があるのですが、薄毛の原因により使われるものは違います。
良く鞠薬に「プロペシア」があります。
これはAGAという男性の薄毛治療に使われる薬ですが、プロペシアは女性の薄毛治療には使われません。
主成分のフィナステリドという物質が女性に良くない影響を与えるためです。
なぜフィナステリドが女性の薄毛治療に使われないのか、使うことでどのような影響があるのか、解説していきます。

フィナステリドの効果と副作用

フィナステリドの効果

まずフィナステリドの効果や効能についてみていきましょう。
フィナステリドは5αリダクターゼという還元酵素を抑制し、男性ホルモンのテストステロンと結び付くことを阻害します。
 
5αリダクターゼとテストステロンが結びつくと、DHT（ジヒドロテストステロン）が作られます。
DHTはヘアサイクルを乱し、男性の薄毛であるAGAの原因とされている物質です。
フィナステリドはAGAの原因物質が体内で生成されないようにしますので、男性の薄毛治療に高い効果を上げています。
  

フィナステリドの副作用

他の薄毛治療薬に比べてフィナステリドの副作用発症率は低く、1%以下になっています。
特に注意すべき副作用は2つです。
 
・肝機能障害
フィナステリドは肝臓で代謝されるため、どうして肝臓に負担がかかります。
肝臓に病気がある人、飲酒の習慣がある人は注意が必要です。
 
・男性機能障害
フィナステリドは男性ホルモンの生成を抑制しますので、男性機能への影響も少なからずあります。
性欲減退、勃起機能不全、射精障害などに注意が必要です。
 
副作用の発症率は低いとはいえ、ゼロではありませんので、服用後何かしらの変化があれば医師に相談し早期に対処することが大切になります。
 
このようにフィナステリドはAGAの原因となる男性ホルモンの生成を抑制し、副作用も少ないことから、AGAではポピュラーな治療薬です。
ではなぜ女性の治療には使われないでしょうか？それは、男性と女性では薄毛の原因が違うことが理由です。
そこで、次に男性と女性の薄毛の原因や特徴について解説していきます。
 
 

男性の薄毛とは

薄毛の原因

薄毛の原因としては、ストレスによるものや、病気や薬の影響などがありますが、男性の薄毛の原因で一番多いのは、AGAと言われる「男性型脱毛症」です。
AGAはヘアサイクルの乱れから発症するもので、原因は上記にもある通り、DHTが体内で増えることにあります。
  

症状

男性の薄毛の症状は、頭頂部や生え際が薄くなり、だんだんと周りに広がっていきます。頭頂部の地肌が目立つようになった、額が広くなったという変化で気づく方が多くなっています。
横や後ろの髪は比較的最後まで残っていることが多いのも特徴です。
  

発症年齢

AGAの発症頻度は
20代　10%
30代　20%
40代　30%
50代以降　40%以上
となっています。
年齢が上がるにつれ、発症頻度も高くなっているのがわかると思います。
しかし、10代20代でも発症する可能性はゼロではありませんので、男性であれば誰でもAGAになる可能性を秘めていると言えます。
  

治療

AGAが原因の場合は、DHTの増加を防ぐことが大切になりますので、フェナステリドの内服も治療のひとつになります。
他にも髪の毛を生みだす毛母細胞を活性化させるミノキシジルの内服や外用薬も、治療薬として使われることが多いですね。
 
薬液を直接頭皮に注入するメソセラピーを行っているクリニックも増えていますし、シャンプーやヘッドマッサージなどを合わせて行う治療方法もあります。
 
また、限られたクリニックでしか受けられませんが、ＨＡＲＧ療法もAGAの治療には効果があります。メソセラピーと同様に髪の成長に良いとされるミネラルやビタミンなどを頭皮に注入するのですが、薬液に含まれる成分の量がメソセラピーよりも多くなっています。
  

女性の薄毛とは

薄毛の原因

女性に多い薄毛には、FAGAと言われる「女性男性型脱毛症」で、びまん性脱毛症と言われることもあります。
他にも分娩後脱毛症、脂漏性脱毛症、牽引性脱毛症、円形脱毛症などがあります。
 
薄毛の原因はホルモンバランスによるものが多く、更年期だけではなく、妊娠や出産、若年のホルモンバランスの不安定さも脱毛を誘発します。
 
その他にストレスやヘアスタイルなども薄毛の原因となり、男性の脱毛や薄毛に比べて、女性は複数の原因が複雑に入り組んでいます。
  

症状

女性の薄毛の症状は、髪の毛1本1本が細くなるため、全体的に薄くなるのが特徴です。そのため気づきにくく、気づいた時には頭皮が透けて見えるようになっていることも少なくありません。
 
初期症状としては
・ヘアスタイルが決まらなくなってきた
・髪のコシがなくなった
・髪に艶がなくなった
・髪が細くなった
と感じる女性が多いですね。
 
男性の薄毛との違いはもうひとつあり、完全に毛髪が抜け落ちることは稀です。
頭皮がかなり見えてきたとしても、すべて抜けていわゆる「ツルツル」の状態になることがほとんどありません。
また、分け目や同じヘアスタイルによる脱毛もあり、部分的な薄毛も特徴のひとつです。
  

発症年齢

ホルモンバランスを崩しやすい40代以降で薄毛に悩む女性が増えてきます。
しかし、10代20代でも薄毛に悩む人は少なくありません。
  

治療

女性の薄毛治療では、頭皮に栄養を行き渡らせる作用があるパントガールや、男性のAGAと同じように毛母細胞を活性化するミノキシジルなどが使われます。
HARG療法や育毛メソセラピーなども行っているクリニックもあり、治療方法はどんどん進化してきています。
 
薄毛の原因によっては生活習慣の見直しや食事、環境の改善が必要なこともあり、女性の薄毛治療は多角的なアプローチが必要になっています。
  

フィナステリドが女性に使われない理由

男性と女性では、薄毛の原因が異なるため、治療に使われる薬剤も違いがあります。
では、なぜフィナステリドが女性に使われないのかというと、薄毛の原因が男性ホルモンではないからです。
 
女性もホルモンバランスの崩れから薄毛を発症します。
特に40代以降になると更年期に入り、女性ホルモンの分泌量が減ってきます。
女性にも少量ですが男性ホルモンが分泌されています。女性ホルモンが減ることで、男性ホルモンの分泌量が女性ホルモンを上回る可能性があります。
 
ですが、女性のホルモンの主力が男性ホルモンではありませんので、年齢を重ねたからといって男性ホルモンが過剰に生成されることはありません。よって、フィナステリドを使って男性ホルモンを抑制する必要はありません。
さらに、40代以降の薄毛の原因に、男性ホルモンが関わっているかどうかも不透明なのです。
  

フィナステリドが女性に及ぼす影響

上記でもお伝えしたように、薄毛の原因による違いにより、女性にはフィナステリドを使っても効果はありません。
むしろ女性に使うことで、恐ろしいことになる可能性がありますので、注意が必要です。
特に、妊娠中や授乳中の女性がフィナステリドを服用すると、子供に影響を与えてしまいかねません。
 
子供が男児の場合、お母さんがフィナステリドを服用すると、臍の緒や母乳を通して胎児や乳児にフィナステリドの成分が伝わってしまいます。
 
フィナステリドには男性ホルモンのHDTを作らないようにする作用があるため、男性器の発達に影響が出る可能性があります。
このため、男性であっても未成年の場合は処方や服用は推奨されていません。
 
女性に処方されることはありませんので、胎児や乳児に影響が行くことは現実的にないと思いますが、フィナステリドは服用しなくても、径皮吸収といって皮膚からも成分が吸収してしまうため注意しなければなりません。
 
処方される薬は触っても安全なようにコーティングされています。ですが、半錠だけ服用するという時には断面に触れてしまうと皮膚から成分が体内に入ってしますので、気をつけましょう。
 
フィナステリドは女性に影響があるというよりも、胎児や乳児に影響があるということですので、お母さんは注意してくださいね。
  

フィナステリド服用中のパートナーがいる場合

臍の緒や母乳を通して胎児や乳児に影響がある可能性、触っただけでも体に成分が入ってしまう可能性などと聞くと怖くなりますよね。
 
もしパートナーがフィナステリドを服用していたら、女性にも何かしらの影響が出るのでは？と思われる人もいるかもしれませんが、次のことを覚えておくと良いですよ。
  

保管はしっかりと

先ほども述べましたが、フィナステリドは皮膚からも体に吸収してしまうため、薬の保管には細心の注意を払いましょう。
特に小さなお子さんがいる場合は、お子さんの手の届かない場所や見つけにくい場所に置くと良いですね。
  

妊娠を考えている場合は医師に相談を

海外の試験結果では、精液の中にフィナステリドの成分が移行する量はごく微量ですし、セックスやキスで女性に成分が行くことはないとされています。
ですが、念のため医師に相談をするほうが安心ですね。
  

日常生活では特に問題ない

パートナーがフィナステリドを服用していても、日常生活で女性に影響があることはほとんどありません。
錠剤の断面に触れないようにだけ気をつけていれば大丈夫です。
あまり神経質になって、パートナーに不快な思いをさせないように気をつけましょう。
  

まとめ

薄毛治療の薬としてフィナステリドは良く聞く名前ですが、女性には使うことはありません。
理由としては、フィナステリドの効果は男性ホルモンの生成を阻害することであり、女性の薄毛の原因にはそぐわないからです。
 
妊娠中や授乳中の女性がフィナステリドの成分を体に入れてしまうと、胎児や乳児が男児の場合、男性生殖器の成長に影響が出る可能性があります。
フィナステリドの成分は皮膚からも体内に吸収されてしまうため、女性は手に触れないようにした方が安心です。
 
治療に使われないには理由がありますので、くれぐれも自己判断で服用しないようにしてください。