「髪が薄くなってきた」「頭皮が乾燥する」「髪の毛のコシがない」。このような悩みは男性の悩みと思われてきましたが、近年は女性も無視できない悩みになっています。
一般的には、30代や40代以降の女性に多い悩みでしたが、20代の女性が悩むケースも増えているのです。
そんな悩みに効果覿面な方法として「湯シャン」が注目されています。
海外セレブや日本の有名芸能人も実践しているという湯シャンって一体どのようなものなのでしょうか?
目次
「薄毛=AGA」というイメージが強いため、薄毛は男性の悩みと思われがちです。しかし、女性が悩まされる場合もあります。
極端な薄毛じゃないにしても
・頭皮環境が悪い
・髪にハリがない
というケースも多いです。薄毛の治し方は様々ありますが、近年注目されている方法に湯シャンがあります。
湯シャンは、お湯だけで洗髪する方法です。シャンプーはおろかコンディショナーも使えません。
一風変わったこの洗髪方法は、芸能人がお勧めしたことがきっかけで話題になりました。
有名なところでは、タモリさんが実践していることで知られています。タモリさんは女性ではありませんが、博学なタモリさんが言うなら信用できますね!
湯シャンが注目されているのは分かりましたが、頭皮や髪の毛に良い洗髪をするのであれば、普通はシャンプーを使った方が良い気がしますよね?
シャンプーを使わない理由は皮脂分泌にあります。
人間の頭皮からは皮脂が分泌されています。皮脂は、頭皮の水分を保ったり、キューティクルを守ったり、殺菌する働きがあるため、大切な分泌です。
シャンプーは、洗浄力が強いが故にその皮脂を洗い過ぎてしまいます。
皮脂を洗いすぎると、頭皮が「乾燥している!補給しなくては!」と思い、皮脂を過剰分泌するようになります。
そうすると毛穴に油汚れが詰まってしまい、髪の毛に栄養が届かなくなるのです。そして、髪の毛はパサパサになります。
その他には、頭皮が脂ぎってしまったり、抜け毛や頭皮かぶれを引き起こす可能性もあるのです。
湯シャンすることでこのようなトラブルを予防することができます。
湯シャンが女性の薄毛に効果をもたらすことはわかりました。
しかし、この時に頭をよぎるのは「湯シャンだけで本当に頭皮の汚れは落ちるのか」という疑問です。
まずは、結論から述べましょう。頭皮汚れは、湯シャンだけで落とすことができます。
しかし、「35°~40°以上のお湯で洗う」という条件付きです。湯シャンは、お湯の温度が上がれば上がるほど洗浄力が上がります。
40°近くになるとシャンプーと同じぐらいの洗浄力があると言われているのです。しかし、40°は高温なので頭皮にダメージを与えかねません。
そのため、35°前後が一番洗いやすいです。
湯シャンを始めた当初は、頭皮がシャンプーに慣れてしまっているため、仕上がりがベタつくことがあります。
それでも根気強く続けてください。そのうち、頭皮が皮脂コントロールできるようになり、ベタつきが気にならなくなります。
湯シャンだけで髪や頭皮をきれいにすることは可能ですが、それは整髪料を使っていない場合に限ります。
整髪料は湯シャンだけで落とすことができないため、シャンプーを使ってください。近年の整髪料は、ヘアセットのポテンシャルが強力です。
1回のシャンプーで落ちるとは限らないので、2~3回シャンプーしてしっかり洗い落としましょう。
整髪料の洗い落としがあると、フケや痒み、毛穴詰まりの原因になります。
湯シャンって、効果がありそうな選抜方法ですよね!ここで改めて、湯シャンのメリットをまとめました。
それと同時に、湯シャンのデメリットもまとめています。
すでにお知らせしている通り、シャンプーは皮脂を過剰に洗い落としてしまいます。
その結果、最適な量で皮脂分泌できなくなるのです。湯シャンすることで、皮脂の分泌量をコントロールできるようになります。
シャンプーやコンディショナーに含まれている成分が原因で、頭皮かぶれを起こす女性がいます。いわゆる、アレルギー反応というやつです。
体質に合わないシャンプーやコンディショナーを使い続けていると、抜け毛の原因になります。
湯シャンし続けることで、そのようなトラブルを予防できるのです。
頭皮や髪に良いとされているシャンプーやコンディショナーは高価なものが多いです。使い続けていると相当な出費になります。
湯シャンは、シャンプーやコンディショナーを一切使わない洗髪方法なので、そのような出費を削減することができるのです。
シャンプーを使った洗髪に慣れていると、物足りなさを感じるかもしれません。元々頭皮がベタつきやすい女性はなおさらです。
しかし、それは最初だけなので、実践するうちに慣れていきます。
一般的なシャンプーやコンディショナーは香り成分が含まれているため、洗髪した後に良い匂いがします。
湯シャンは、成分を一切使わない洗髪方法なので、香りを付加しません。そのため、洗髪後の臭いが気になる場合があります。
そんな時は、クリームバスや塩を使うのもありです。それらの使い方に関しては後述します。
湯シャンは、ただお湯で頭を洗えば良いわけではありません。効果を実感するためには、正しい手順が重要です。
髪の毛を洗う前にヘアブラシで髪の毛をとかしてください。髪の毛についたゴミやホコリを落とすためです。
これをやるかやらないかで頭皮汚れの落ち方が変わってきます。ヘアブラシはなるべく柔らかいものを使ってください。
硬いヘアブラシを使うと髪の毛や頭皮を傷つけてしまいます。おすすめは豚毛などの動物性のヘアブラシです。
頭皮の肌触りが優しく、髪の毛のキューティクルを守る効果があります。
ヘアブラシした後は、35°から40°のお湯で頭を洗います。髪の毛がまんべんなく濡れるようにお湯をかけてください。
シャンプーを使っている時のようにガシガシ洗う必要はありません。両手で髪の毛を挟むようにして、揉み込むように優しく洗えばOKです。
あるいは、ヘアブラシしながら洗っても構いません。
動物性ブラシのように柔らかいブラシで優しくブラッシングしてください。髪の毛が絡まらないように気をつけましょう。
髪の毛を洗った後は頭皮を洗います。頭皮を洗う時は、頭皮マッサージするように洗ってください。
そうすると毛穴が動くので、毛穴汚れが落ちやすくなります。この時に、爪を立てないようにしてください。
爪を立てて洗うと頭皮を傷つける恐れがあります。そこから細菌が入って炎症を起こす可能性もあるので危険です。
指の腹を使って、頭皮を洗ってください。初めは慣れないこともあると思うので、5分から10分を目安にすると良いでしょう。
慣れてきたら3分から5分を目安にすればOKです。
洗い終わったら、タオルドライして水分を取ってください。ゴシゴシタオルドライすると髪の毛や頭皮に負担がかかるので、優しく行いましょう。
自然乾燥は厳禁です。頭皮の細菌が増殖する原因になり、頭皮や髪の毛が傷みやすくなるので、必ずドライヤーで乾かしてください。
ドライヤーするときは、頭皮または根元から乾かすイメージで、徐々に髪の毛を乾かしていきます。
初めは温風で構いませんが、途中で冷風に切り替えて乾かしてください。温風たままだと頭皮や髪の毛にダメージを与えてしまいます。
湯シャンだけでも十分健康的ですが、ちょっぴり工夫するだけで、仕上がりに変化が出てきます。
ここではクリームバスや塩を使った方法を紹介しましょう
クリームバスは、ヘアサロンで定番のヘアケアです。髪の毛や頭皮に潤いを与えることができ、穏やかな香りをまとうことができます。
頻繁にヘアサロンに通うのは難しいですが、市販のクリームバスを使えば、自宅で手軽に実践できるのです。
まずは、前述したような方法で湯シャンしてください。その後、髪の毛を乾かす前にクリームバスを手に取り、髪の毛に馴染ませます。
そのあと指の腹を使って、頭皮マッサージして、頭皮にもなじませてください。その後、髪の毛を乾かせばOKです。
なお、使い方は製品によって異なる場合があります。説明されているはずなので、そちらも参考にしてください。
湯シャンは、頭皮の臭いが落ちきらない場合があります。それは、フケや垢が頭皮に残っているからです。
フケや垢はタンパク質でできており、熱いお湯で固まってしまうため、なかなか取れません。
そんな時に使ってみてもらいたいのが塩シャンプーです。塩に含まれているナトリウムイオンが、フケや垢を洗い流してくれます。
塩を使うとはいえ、塩を頭皮に直接ふりかけて洗うのはNGです。頭皮が傷ついてしまいます。正しいやり方を覚えてください。
まずは、お湯を入れた洗面器を用意して、大さじ一杯程度の塩を溶かします。
その後、先ほど紹介した湯シャンの手順の通りに、洗髪してください。そしたら、塩を溶かしたお湯で頭皮マッサージします。
じっくり頭皮マッサージしたら、頭皮に塩分が残らないように洗い流して終了です。髪の毛を乾かすこともお忘れなく。
ここまでの説明を読んで、湯シャンをやってみたいと思った女性は多いのではないでしょうか?
しかし、ちょっと待ってください。湯シャンが向いている人と向いていない人がいるのです。詳しく解説しましょう。
湯シャンが向いている人は、皮脂の分泌量が少ない人です。皮脂の分泌量が少ない人は、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。
そのような女性が湯シャンすれば、丁度良い頭皮を維持できるでしょう。
1日に何回も洗髪する人は、皮脂を過剰に洗い流している可能性があります。
洗髪する際に毎回シャンプーを使っているのであれば、そのうちの1回か2回を湯シャンにするのがおすすめです。
皮脂分泌の多い人は、湯シャンだけでは毛穴汚れを落としきれない可能性があるため、シャンプーを使った方が良いかもしれません。
その際に普通のシャンプーを使うのではなく、頭皮ケア用のシャンプーを使うと洗い心地が快適になります。
外仕事が中心の女性は、頭皮や髪の毛が汚れやすいです。湯シャンだけで汚れが落ちるとは限らないので、シャンプーで洗髪した方が良いかもしれません。
日常的に整髪料を使う人は、シャンプーを使ってください。湯シャンだけでは整髪料を落としきることはできません。
健康的な髪の毛を生やすためには、健康的な頭皮環境が必要不可欠です。
湯シャンは、そのための有効手段だと言えます。しかし、女性によって向き不向きがあるのも事実です。
自分の向き不向きを把握した上で、効率よく湯シャンを取り入れてください。